レート差マッチ

はじめに

一応長いこといて、自身が当事者だったりした時期もあることに加えて、今は一歩引いた目線で見られるからある程度は話せるかも。

一旦はレート差マッチの歴史に触れましょう

第6世代

上位勢によるレート差マッチはほとんど騒がれていませんでした。なぜかと言うとプレイヤーが自身でマッチングを操作できたからです(断言)

めっちゃ簡単に言うとマッチング開始から1~10秒は100以内の人と当たって、その後10~15秒はマッチングしなくて、15秒以降はそれ以外の人と当たるみたいな感じです(詳細は別所にまとめてありますけど、今回は便宜上こんな扱いにしておきます)

ですから、10~15秒の時に回線を切れば安全に高水準のマッチングを確保できるわけです。

これのおかげでORASは世代最終シーズンでも2200が40人いるという大盛況を見せました。ちなみにこれが倫理的に正しいかどうかの議論は結構し甲斐があります。時間の無駄感は否めませんが。

7世代

まず6世代の仕様がなくなりました(分かりにくくなったが正しいかも)。
するとレート差マッチが頻繁に起こる様になり、阿鼻叫喚の嵐になりました。レートのデフレも全体的に起こった挙句数人の思想が強めのプレイヤーにより「レート差マッチで嘆くのは自己責任(意訳)」という文章が投下されプレイヤー同士で喧嘩が始りました。そんでもって7世代はレートの最大値が伸びることもなく、衰退したと物申す人間も自分含めてたくさん現れました。

8世代

「レート差マッチでキレる人間が多くいるならレートを消せばいい」

マッチング画面でのレート表示が無くなりました。そんなわけでポケモンHOMEが来るまでは「順位表示のみ」という世界線に我々は飛ばされます。

で、シーズン5,6あたりでポケモンHOMEが解禁されると実はシーズン1,2にてレート2300を達成している人間がいたという事実が発覚し、内部的なシステムは前作と変わってないことが明らかになりました。するとここで「レート差マッチという事象が発生する」という事実が明白になったのです。

そこからは紆余曲折あり今に至ります。だからまぁ騒ぎたくなる気持ちは分かります。過去の人間も私含めて皆そうだったので「騒いでる人間が異常か」と言われたら別にそんなこともないと思います。人生初めてのレート差マッチに落胆するのはみんな歩んだ道です。

もしもレート差マッチによる問題が無くなったら

レート差マッチの問題点はレートが低いプレイヤーと高いプレイヤーが戦った時に生じるポイントの差だとは思うので、変動値を一律16にすれば*1これは無くなるはずです。
(同じレートの人に勝つとレートは16もらえます)

もちろん32動くのがアカンのであって、24くらいなら良いみたいな人はいるとは思うんですけど、そこは人によって別れる部分だとは思うので一旦は一律16にします。

ここで僕の過去成績を見てみましょう。

S21:最終47位 93勝46敗 2115 
勝越:47
勝率:66.9%
S18:最終409位 132勝95負 1919
勝越:37
勝率:58.1%
S4:最終25位 162勝106負 2153
勝越:56
勝率:60.44%

こんな感じです。なんとなくでいいんですが、現在のレートシステムでは順位を上げるためには
「対戦数が増えると必要な勝ち越し数が増える傾向*2」にあります。

そしたらこれを
・レート1500スタート
・変動レートは一律16
にします。世の中から勝手に戦績を持ってくると506勝398敗(60%)という人がいるんですけど(瞬間75位)、この人のレートは3228になります。変動レートを一律にすると「対戦数を重ねられるほど極端に有利になるシステム」になってしまうことが予想できます。

ですからこういう事態を避けるために「ランダムにレート差マッチを発生させてインフレを抑える」という役割があるというか、「レーティングシステム」という仕組み自体にこういう意図もあるのかなと考えています。

というかまぁ色々話を進めると「イロレーティング」というシステムが元になっていて、それを簡略化したものがどうたらとか、もっと突き詰めるとグリコがとかいう話になります。僕に初めてこういう話を教えてくれた人は格ゲーが元だよとかいうデマを吹き込んできました。マジで許さん。

ja.wikipedia.org

 

色々調べると公式も必死に頑張って色々導入してるんだなぁ(笑)というのが分かります。「問題にキレて終わり!」で別にいいとは思うんですけど、「なんでだろう?」って一歩踏み込んで調べると結構面白いです。

大会のレギュレーションとか考えるときにこういうのを知っておくと建設的な議論ができたりします。

あとは個人的な意見ですが、

結論は「公式は我々が望むシステムを作れない」という話に落ち着くと考えています。

コアな対戦勢は自分たちでせっせかレギュレーションを考えて、目標が同じ人同士で競い合うのが良かったりもするんですけど、そこらへんひっくるめて話そうとすると時間がかかるわ思想が強いわで結構大変です。

ちなみにPOKE LEAGUE-offline-とか葉桜杯でもレギュレーションが不十分な点や改善点はいくつかあったりします。暇な人は根拠立てて説明して僕に教えてください。多分「その通りなんだけど〜〜〜〜〜〜」って言いながら言い訳を述べると思います。タイムラインの渦中に身を投じるのはリスクなんだけど、大会に関わることは積極的に言語化した方が後々の説明で楽になることにも気づいたので今後はこういうのが増えそう。

おしまい

 

あとは僕自身こういうのを色々調べていたらレート差マッチに怒ることがなくなっていたので、「怒りは問題を言語化できない場合に発生する」という話も結構納得が行くっていう@きおすさんの裏垢

*1:こうなると厳密にはレートシステムではなくポイントシステムになる

*2:他の人のサンプルも使うともっと分かりやすいんですけど許可なく人の戦績を晒すのもアレなので我こそはという人は声をかけてもらえると嬉しいです。