オフ運営のなり方を説明する

ついでに自分の経歴を紹介しておきます

はじめに

僕自身はもともと一プレイヤーでしかなくて、これでも最終一ページ目を取ったりオフライン大会で優勝なり準優勝なりはしていました。当時で言えばそこらへんのプレイヤーよりかは良いプレイヤー人生を歩んでいたはずです。

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とはいえ当時は学生で、大会運営とプレイヤー業はずっと並行していた感じです。ただ社会人になって両立を目指すもとある人に「プレイヤーとして勝ちたいなら無駄なことをやめた方がいい」と言われ、僕が目指す目標が当時のレーティングバトルに無かったこともあり大会運営に陶酔しがちになったという経緯です。ちなみにその人にはプレイヤーとして褒められたことはありませんでしたが大会運営としては実績を評価されたことはありました。そんな感じです。

オフイベント運営自体は僕自身誰かに育てられるとかはなく一人でずっと試行錯誤していました。途中で先人(名前は伏せさせて頂きます)の思想や技術・ノウハウに感化されて今があったりします。それ以外は全て自分の力だけでなんとかしてきました(もちろん一緒に進める上で手を取り合った人間はたくさんいますが、ポケモン界隈において誰かに育てられた記憶は本当に最初の最初のチーム戦をやったわたあめという人間を除いてゼロです)

ここまでやってて気付いたのですが、一からやるのは普通に効率が悪いですし、僕自身が持つ企画や大会・思想も僕一人ではどうしようもなくなってきたこともあり今ではいろんな人にお願いしたり、新規の育成に励んでいるという流れです。

とはいえ僕の網に引っかからない大会運営志望者や主催者が多数いることも事実だと思います。ですのでその方たちがもしこのブログを見た時にどういう活動指針で動けば効率良くオフ運営や大会運営のスタッフになれるかを記しておきます。ランクバトルでいうところの「ランクバトルでマスターボール級になるために必要なことリスト」みたいな感じです。

・大会を開催する理由

まずですが大会を主催する理由のほとんどは「自分がやりたいから」です。なんらかの理由があり、自分オリジナルの大会を開きたいから大会を主催します。

僕の場合は「僕自身がプレイヤーとして活動する際に『こういう場があったら嬉しいな』というステージを作るため」に制作・運営をしています。

そしてそれは別に大会に限った事ではなく、それを取り巻く環境も大事だったりします。よって大会運営だけではなく何か色々やったりもします。

運営に携わりたい

大会を主催するエネルギー量は非常に大きく、余程の理由がなければ相応の規模での活動は難しいとされています。もちろんポケ勢である以上ランクバトルに勤しみたい人はいると思いますし、対戦活動との両立を目指すこと自体は悪いことではありませんというかむしろこっちが理想寄りな気もします。ただそうなると主催というよりかは一運営として動く方が良かったりもする(人を束ねるリソースやノウハウがすごい)ので「自分が何をしたいのか」「自分に何ができるのか」の二つを軸に考えてみましょう。前者は「やりたい」後者は「できる」になり、それらは全くの別物です。「やりたい」と「できる」は別物なので気をつけましょう。もちろん「やりたい」を叶えるために「できる」を増やすのは前提ですが、始めは「できる」をベースに物事を考えても良いかなと思います。

例えば一つの大会を見た時に「この大会のこの部分がもっと良くなると良いな」と思った時に「自分がコレをすればそれが実現できる」と思った時がチャンスです。僕はずっとこれの繰り返しで生きてきましたし、今でも継続してやっていることです。大会運営に限ったことでは無いかもしれません。

「自分に相応のスキルがある」と確信したら声をかけてみると良いかなと思います。

おおまかな役職

とはいえ運営の構造を理解しなければ自身がどこに介入できるかがわからないかもしれません。大まかに説明しておきます。

・オーガナイザー

大会を主催し、その団体をまとめる人です。さくらんさんやガーダシルさん、とすTさんなんかはここに該当します。基本的にはこのポジションの人がやりたいことを叶えるために運営が動くことが多いです。特徴としては「最終的にやりたいことが抽象的」なケースが多いです。それを一つ一つ具体化するために「大会運営」をする流れが多い気もします。

メンバーに役割を振りつつ、何かあった時の対処、大会全体の舵を取るポジションです。ここのポジションの人の手は基本的に空いていた方が良い気がします。

・マネージャー職(総務)

大会を管理する役職です。参加者や参加者のパーティを集計・管理します。大会運営の中では一番自分の思想を介入させにくいポジションとなっています。完璧主義な人間が向いています。Hazeや葉桜杯で活動しているでぃーさんなんかはこのポジションです。

基本目立たないので外から見ると何をしてるかはわからなさそうですが、運営から見ると体感一番助かる〜って言われるポジションでもあります。

基本一人いればいいポジションですが、主催がこれを兼任しているケースがあるので、注目した大会にこのポジションの人がいなさそうだなって思ったらまず目指してみて良いポジションだと思います。

仕事ができるのが、ミスらないのが当たり前で、どこまでも効率化できるポジションです。

・配信・クリエイター

文字通り大会の配信を作ったり素材を作ったりするポジションです。結城君や十六茶さん、edeさんなんかはこのポジションにいます。規模が大きくなると運営内でチームを組んだり、配信・クリエイターのチームがそのまま大会運営に所属するケースもあります(PokemonBattleStreaming)

意味「できる」のラインが団体によって異なり曖昧であるため自身のレベルに合った団体に所属するのが良いかと思います。

一応自分の能力を試したい場合はポートフォリオ(自分の作品集)があるとこちら側も受け入れやすかったりするので、やりたい人は作ってもらえればと思います。基本的に教育リソースはないので即戦力だと強すぎるって感じです。

あとは大会運営の中でもオプション寄りの分野なのでここが無い大会もたくさんあります。葉桜杯(というか僕自身の大会)も最初はクソテキトーでした。そんなもんです。

一応自分が作りたいものを表現する場ではありますが、参加者の目に一番留まる部分になるので主催の意向を汲めるクリエイターも目指すと良いと思います。主催者が表現したいものを作れると強いです。ここは微妙に異なってくる部分なので「やりたいこと」を整理し主催の希望を聞きましょう。

・コミュニティマネージャー

Frontierだとクリフとさんや葉桜杯の僕なんかが該当しますし、主催がこれを兼任することが多いです。運営団体内の悩みや問題を解決したり、他の団体との交流(渉外)、新規事業の設立なんかをします。これをやりたい場合は主催とめっちゃ仲が良いか(思想が一致しているか)自分で大会を主催するかのどちらかじゃないと厳しいのかなと思います。

コミュニティマネージャーとかいう概念 - U&I

 

参考までに葉桜杯はこんな感じですっていう

 

【追記】

ありがたいことにこの記事を引用して頂いたのでいくつか

Q:運営の中でも優先順位が高いものって?

A:主催(当然)>マネージャー>コミュニティマネージャー≧配信・制作

必然的にこうなります。

Q:じゃあ配信っていらないの?

A:極論要らない。なんなら無いのは当然だし、別にあるのが普通でも無いという。

【配信】

配信を行うメリットと、それに伴うことをいくつか

ー メリットを2つほど

・参加者の思い出になる

人間の記憶というのは基本的にアンカー(錨)と呼ばれる物が重要になっていて、例えば1つのオフの思い出を記憶から掘り返す際には何か一つ試合を見返すとその時に生じていた感情が想起されやすくなる。昔はオフレポや個人の対戦記録がこの役割を担っていたのだけど、やはり映像で残せるのであれば映像で残した方がいいとは思う。子供の頃の運動会とか写真やビデオを見ると思い出しやすいのもコレ。ちなみに僕はアローラベトベトンを見る度にバトリボを思い出す。剣盾では出禁だから本当に嬉しいし未来永劫目の前に現れないで欲しい。

・大会を広めやすい

大会の対戦そのものはもちろんだが、コミュニティにおける大会はその大会が掲げる夢や目標をみんなと共有するイベントであって、配信はそれらを発信する場でもある。コミュニティ大会とは対戦する場なだけではなくて、人が集まってみんなで生産的な活動ができる場所でもあるため、それを発信する場として重宝する。人が集まるきっかけになりやすい。

 

ー 考慮すること

・大会のステータスと捉えられる

配信があると参加者以外はまず配信を見るので、大会にアクセスする情報がそこのみとなる(Twitterとかもそこそこありそう)ため、ここのクオリティで大会の善し悪しが判断されがち。ちなみに大会全体において配信とは一部分でしかないので、ここだけで評価してる人がいたら「浅っw」って心の中で笑って大丈夫。

・費用対効果がめっちゃ薄い

黒字になりません。別に配信に限った事では無くて大会全体の話だけど、基本的には慈善事業にしてはすごすぎる赤字になりがち。マジで生半可な気持ちでやるもんじゃないってコレ。

 

ー PokemonBattleStreaming

・配信があるのがスタンダードになってしまった

仲間大会を使った大会やチーム戦は諸々の都合で配信が難しいが、オンラインの個人戦は少し難しくても、オフラインの配信はやろうとすれば結構できてしまう。

と、なると各オフで配信があるのは当たり前になり、とはいえ配信が大会のステータスとして捉えられてしまう側面もあり、葉桜杯関係でそれがめっちゃ加速してしまった感が否めないみたいな話。

配信は一からやろうとすると初期投資がとんでもなかったり、また別でノウハウとか勉強しないと行けなかったりと効率がめちゃくちゃ悪いので、そこをまとめて請け負うのがコレ。