雷撃開催までの意図

葉桜杯→ぽけり→雷撃

 

前提としてコロナ禍以前の傾向

雷撃は一旦のゴール

 

葉桜杯(オンライン)

オン→オフへ移行する

各地オフ

ポケリーグ

雷撃

 

8世代

はじめに

元々僕自身は型共有の件もあり、トーナメントオーガナイザー(以下TO)としての立場からは退くつもりでした。しかし、剣盾シーズン4にて発覚した切断バグの影響から動き出したさくらん主催の「葉桜杯」の運営を手伝ってくれないかと僕に打診されたこともあり、TOへの復帰を決意し、そこから雷撃開催までの経緯を記しておきます。

これらの方法は比較的再現可能なメソッドだと考えていますし、数年単位で無くともある程度大会の形式が整った現環境であれば比較的短期間でも再現ができるのではないかと考察しています。

コロナ禍における大会産業の改革

コロナ禍とオフライン大会について

剣盾シーズン4は切断バグもそうでしたが、コロナ感染症が流行しオフライン大会の開催が困難になった時期です。僕はこの時点でオフライン対戦文化は一度断絶されると確信しており、対戦プレイヤーのプッシュアップがランクバトルだけでは限界があるのは以前までの動向で明白だったため、なんとしてでも復興に取り組む必要がありました。
そこで葉桜杯及び葉桜杯運営団体をオフライン大会復興へのきっかけとして運用をしたのです。

前提としてオフ産業は下降傾向にあった

現状(2023年5月)、第1,2回真皇杯のあたりの盛り上がりには追いついていないと認識しています。PBSの再生回数こそ過去コミュニティ大会を大きく上回っていますが、参加プレイヤー自体は少なく、大会文化のプレイヤーへの浸透は当時程では無いと言えるでしょう。果たしてコロナ禍だけがこの要因だったかと言われるとそれはNoで、オフ大会の参加者減少のきっかけはおそらく「シングル厨のつどいxウメブラ」にあったと考察しています。
SM初期に開催された2日制の大会でしたが、界隈の総意であったシングル厨のつどいが崩壊した瞬間です。そして同時期に6世代でオフの黄金期を築いたプレイヤー・運営の双方が引き継がれず徐々に衰退を見せることとなります。
結果としてSM初期にて各地にて開催された「シングルフェスタ」が7世代最大規模となり、以降は衰退の一途を辿ることとなりました。その中でも注目された「新規オフ大会」は、

・Battlerebolution

第1回 Battle Rebolution 総括 - 人生詰みサイクル

・BattleFrontier

BattleFrontier 公式ブログ

単発でのオフライン大会はこちらの2つが「レート勢」が多く参加するきっかけの大会となりました。
「真皇杯」も継続して行われましたが、「シングルフェスタ」以上の規模の物はなかったはずです。

そしてコロナ禍以前に行われた8世代のオフライン大会

第2回 Battle Rebolution 総括 - 人生詰みサイクル

を最後にコロナ禍に突入といった変遷です。

TO側の見落とし

よく言われるのは「オフ大会はコロナ禍の影響で流れが途切れた」という文言ですが、それは誤りだと言えます。間違いなくコロナ禍以前から衰退の一途を辿っていました。
ですから、大会産業はこれ以前から課題を抱えており、それらを解決した上で運営しなければならないと考察しています。

まずは新規勢向けオンライン大会から

葉桜杯の施策について

そもそも運営+プレイヤーの引き継ぎが行われていないこともあるため、葉桜杯ははじめに新規プレイヤーへのアプローチを行いました。
大きな要素としては定期開催に加えて配信実況解説を導入しました。

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ここの解説の選定は7世代以前に活躍したプレイヤーではなく、8世代から活動が活発になったプレイヤーを選定しています。
これは新規プレイヤーに大会文化を浸透させるためです。既存のプレイヤーはそれまで非協力的だったことは行動パターンから明らかだったため、新規プレイヤーへのアプローチを試みたところ、規模はまずまず、文化の浸透は着実に行われました。
第一段階の成功と言えるでしょう。ここから大会文化を浸透させ、大規模オフライン大会へ繋げることは元より意図していました。

復興のきっかけとなったオフライン大会

コロナ禍の最中においても大規模オフライン大会の開催を目指すべく、小〜中規模のオフライン大会の開催を行いました。

杜のヨウカン

コロナ禍の後、一番最初に行われたオフライン大会です。当時の葉桜杯のコミュニティに所属していた界隈の参加者が多く参加し、オンラインからオフラインへの移行を目の当たりにすることとなりました。

第1回 杜のヨウカン 総括 - 杜のヨウカン

葉桜杯

オン大会の延長線上で行いました。DiscordやTonamelの導入といった施策は葉桜杯から行いました。
大会ツールとしてTonamelを普及させることで大会運営のハードルが下がり、新規で大会を開くことが問題なく行われるようにと案じましたがかなり上手く行ったと感じています。

葉桜オフをやったため所感をまとめておきます - CH4NGE

リボンオフ

コロナ禍で葉桜杯と同時期に開催されたオフ大会で、のちらは既存層向けに行われたオフでした(2回目以降からは新規も多かった印象です)

葉桜杯が完全に新規向けに振り切ってたのでそこで分担される形になった印象です。何考えてたかは本人に聞くのが早そうですかね。

Haze

葉桜杯の運営はHaze所属の人が二名いました。間違いなくオフライン大会復興への鍵ではあったので置いておきます。

Haze 運営 (@SingleOff_Haze) / Twitter

「強者が勝つこと」に再現性を求める

下剋上」や「番狂わせ」が面白いのが何故か?というのは「それがめずらしいから」に他なりません。ですから、大会は「強い人間が勝つべき」です。
BO3対戦は「強者の勝利」に再現性が生まれやすく、8世代・9世代通して競技性オフライン大会のフォーマットとして採用されるようになりました。

ランクバトルと葉桜杯の相関性|きおす

大規模オフライン大会ポケリーグの開催

元々上位プレイヤーのドリームマッチ企画としてポケリーグがありました。

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この大会の施策の一環としてオフライン大会の開催に至りましたが、その際に葉桜杯によって全面サポートが行われたのです。

コロナ禍以降始めての大規模オフライン大会はポケリーグでした。この大会をきっかけに「大規模オフライン大会の楽しさ」を新規層に伝えることとなります。
ここでも文化の定着を狙いました。

 

雷撃開催

現状の通りです。初めての葉桜杯開催から3年を要しました。今後は雷撃を軸に進めて行く方針です。
ポケリーグとの大きな違いは「コミュニティ主体」で行われたことです。
それまでは大会文化が定着していなかったため、インフルエンサー主体でなければ「大会の信用」がありませんでした。しかし、ポケリーグによって大型オフライン大会が文化として定着したこともあり、雷撃はコミュニティ単位での活動ではあるもののここまでの大盛況の実現に成功しました。

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現状の課題

参加者数が少ない

文化として定着はしていますが、参加者層は依然として少ないです。こちらの母数を増やすことが先決となっています。

地域コミュニティを育てる

関東と関西、他だと名古屋・東北・福岡・三地方でのオフライン大会文化の発展が必要でしょう。

 

気付いたことがありましたら追記します。