気合いを入れて準決勝二試合を配信する理由

これまでのポケモン対戦オフは3位決定戦と決勝戦の2つだけをスクリーン&配信で会場のみんなで見るという流れが大きかったのですが、僕が主催をしたり主導で動くオフは3位決定戦をやらずに準決勝の二試合でこれをしてます。ここの理由を説明できればと思いますが、前提として振り返ることがいくつかあります。

・所用時間は変わらない
元々準決勝の配信をしないで3位決定戦を配信していたため、進行上は

以前:準決2試合同時並行→3決スク→決勝スクリーン

今回:準決1スク→準決2スク→決勝スク

オフ全体でこのような進行が組まれます。よって対戦者の移動の分だけ時間は割きますが所要時間は大幅には変わりません。

・運営が別途二人必要

準決勝でスクリーンを映すとなると決勝戦で戦う前に相手の情報を知り得てしまう可能性があります。そこでこの場合は準決勝の対戦を控えているプレイヤーを会場の外に連れ出し、情報を得られないようにする必要があります。
ここで運営が基本的にペアで動かなければなんらかのトラブルがあった時とか大変なので基本的には二人付かせるのがベターです。

 

これを踏まえて僕が重視しているのは、「ストーリーを作ること」と、「準優勝の人が負けたところしか映らないのが悲しいということ」の2つ要素です。

・ストーリーを作ること

トーナメントとは常に勝者と敗者が分かれる刹那的な物です。優勝者を決める上で3位決定戦は必要性が薄い要素であり、ドラマはあれど大会その物への影響は小さい傾向にあります。しかし準決勝は決勝戦の前の試合であり、大会の進行に大きな影響を与えます。決勝戦に進む人が決勝戦に進む理由は「試合に勝ったから」であり、「勝者同士の戦い」を視覚的に視聴者に伝え、会場にいる人たちもボルテージとして共有できるのがこの「準決勝二試合を配信し、スクリーンに映す」方式です。

・準優勝の人が負けたところしか映らないのが悲しいということ

これは配信に限った話ですが、3位決定戦において勝つのは3位の人であり、決勝戦で勝つ人は優勝した人だけです。つまりは視聴者に対して3位の人と優勝した人しか配信では勝者にならず、準優勝者は負けたシーンだけ切り取られます。

個人的にはこれに納得が行かないというか、以前準優勝した際に「そこまでめちゃくちゃ勝ってたし良い試合をしたつもりだったのに納得が行かない試合だけ切り取られるのは辛い」みたいな感情がありました。

敗者にかける言葉が正直見当たらない件 - U&I

もちろん準決勝以降しか映さないのであれば準決勝で負けてしまったプレイヤーはそのシーンだけ切り取られることになります。よって僕自身が運営に入るオフライン大会の配信はなるべく決勝トーナメント一回戦から配信をし、なるべくたくさんの人が勝った姿や負けた姿を収め、結果として決勝戦にて勝利したプレイヤーを皆で称える流れが作れれば良いなと思っています。

ただ「3位決定戦+決勝戦」は配信上では準優勝者が0-1、3位の人が1-0と歪な関係になったり、3位決定戦そのものはストーリに関わってこないケースが多いため個人的には準決勝二試合をベースに配信・タイムスケジュールを組み立てています。

 

プレイヤーの経験があるからこそ、こういう経験ベースの要素を強く押していきたいです。負けた姿より勝った姿を収めてくれと思ったことがありますし、優勝した時はその時準優勝だったプレイヤーも相応に強い人間だったことを皆に知ってほしいと思っていました。

 

僕がしたことがあるのは運営側での隔離だけですが、一時的にスクリーンの空気感から外れてしまう疎外感があるのは確かにそうかもしれません。ただそれ以上にあの待ち時間の独特な雰囲気は何にも変えられない物があるのでいろんな人に経験して欲しいって思ってます。

運営が可哀想なのもある種事実ですが、どうしてもって際には僕がいる時は僕が隔離係になっても構いません。一度試してみてください。後悔はさせませんし、僕がプレイヤーだったら準決勝から映して欲しいです。