パン屋

友人と仕事の話をした。麻婆豆腐を口に運びながらGoogleのオフィスにフルーツが置いてあることを知った。今は時勢的になさそうであるがさておき。

オフィスにウォーターサーバーとかコーヒーメーカーが置いてあるメリットってなんだろうか。別に家で仕事ができるなら出社することに意味は無くて、何か見出す際にそういった家には無いけど必要なものがあるのは良いよねって話になった気がする。

パン屋さんで手に入れられる幸せの話。近所のパン屋が美味しいのはこの世界の設定なのだろうか。そもそも美味しくないパン屋を僕は知らない。バターが濃い、甘すぎる、不健康そう、そういった不の面すら幸せへと消化できるパン屋が如何に偉大か、牛丼屋には当てはまらない事実に感動した。これから買いに行く食パンですらマーケットに売られているそれとは明らかに違う。

 

「あれ?威嚇しないの?」

「威嚇?何が?」

「いや、こうやってパンに向かってトングを鳴らして威嚇するんだよ。そうするとパンが弱ってトングから逃げなくなるんだ」

「…は?」

なんだお前。

「いや…そういうネタが…あって…」

「ごめん…」

 

これから仕事に向かう友人はアイスコーヒーを注文し、僕は食パンを取り忘れた。何がGoogleのフルーツだよ。